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Synthesis Intelligence
Laboratory, Japan
AIガバナンス・FCL・エピステミック・インテグリティ研究

PREMISE INTEGRITY BLINDNESS (PIB)

Premise Integrity Blindness(PIB)とは

AIが与えられた前提の内部では整合的に推論していても、前提自体を再検証しないまま、現実の設計・判断・運用へ進む構造的失敗モード。

Hiroko Konishi, Premise Integrity Blindness: The Discovery of a Structural Failure Mode in Large Language Models, 11 February 2026.

THE BOUNDARY

問題は、どう推論するかだけではない。
いつ現実へコミットしてよいと判断するかでもある。

PIBでは、モデルの推論が内部的には正確で一貫している場合があります。それでも、その結論を設計、セキュリティ主張、実務的提案、現実の判断へ移す前に、元の前提が実際に有効かを再確認しないため、外部的には無効なコミットメントが生じます。

PIBは、ハルシネーション、知識不足、検索失敗、論理的不整合とは区別されます。失敗は、推論の内容ではなく、推論から適用・設計へ移る段階での前提再評価の欠落にあります。

STAGE-TRANSITION MODEL

PIBが現れる境界

同じ前提、同じ推論でも、抽象的な構造分析から現実の設計・判断へ移る段階で応答が分岐します。

1

前提の提示

内部的には整合しているが、現実には未検証・誤り・適用不能な可能性を持つ前提。

2

構造推論

モデルはその前提の内部で、論理的・技術的に整合した分析を行うことがあります。

3

コミットメント要求

設計、実装、提案、運用、セキュリティ評価など、現実の適用が求められます。

4

前提再検証 または PIB

安全な応答は前提を再確認して停止します。PIBでは再検証なしに現実のコミットメントへ進みます。

FCLとの関係

PIBはループではなく、後続の訂正失敗が起こり得る前提条件をつくる上流の失敗です。

RAGとの関係

PIBは検索の有無だけでは説明されません。正確な資料が提示されても、前提を再評価せずに進む場合があります。

実務上の含意

設計や意思決定の直前に、前提の現実適合性を独立に確認するチェックポイントが必要です。